「ふざけるなっ!」
目の前のおじさんが、突然叫んだ。私は、思わず身構える。
「あ、いや、すいません。何も先生に怒ってるわけじゃないんです」
私は、よほどおびえた顔をしていたようだ。おじさんの怒りに燃えた目が、徐々に冷静さを取り戻す。
「実は、昨夜も、ほとんど寝てないもんですから」
おじさんは、今朝の10時、私が事務所のシャッターを上げるのを待っていたように入ってきた。かなりの間、外で待っていたようだった。ゴメンネ、私、かなり朝寝坊なもんだから。
「弁護士の久我今日子です」
「木下幸次といいます」
「初めまして・・・・」
ん? キノシタ?
「昨日、先生からお電話を頂きました」
「あ・・・・。和樹さんのお父さん? クリックして続きを読む