「エンディングノート」と言う映画が話題になっています。60を超えた元サラリーマンが、末期がんを宣告され、自身の死を迎えて、人生を総括する(葬儀などの手続・資産の整理を含めて)との内容だそうです。驚いたのは、この主人公は実在の人物で、既に物故者であり、生前の彼の姿をカメラで撮ったのは娘さんだと言うことです。その辺にいる単なるオッサンなのですが、死と直面しながら冷静に物事の処理が出来るのでしょうか・・・・。

物事を正しく終息させるのは、とても大切なことだと思います。今まで、中小企業の海外進出に際して、進出に先立ち、撤収の条件を決めておくことの大切さをお話してきました。生産拠点を求めての海外進出の場合(その進出先を市場と捉えて、その国に市場を築くのでない場合は)、他に有利な生産拠点があればそちらに移動し、既存の拠点は閉鎖せざるを得ません。動いているものを止めるには大きなエネルギーが必要ですが、これを怠って放置すると海外拠点が足を引っ張ることになり、本社の存続に影響を与えかねません。終わりを念頭において始めると言うのも夢のない話かも知れませんが、でも、避けては通れないものだと思います。

話が飛んでしましましたが、知人の会社がUSBによるエンディングノートを開発・販売しています。数年前に紹介を受けた際は、全く関係のないものだと思っていたのですが……。

以下のURLをご紹介しておきます;

http://www.adlux-inc.com/rouminous/endingnotetoha.html

exclamation 映画「エンディングノート」の監督さんをたまたま知っています。まだ少女の面影を残す華奢で小柄な女の子(!)ですが、カンヌ映画祭で話題となった「誰も知らない」の是枝監督について助監督を続けてきたというから、かなりの筋金入り。

彼女は、お父さんがガン宣告を受けた後、まさか映画にする積りなど毛頭ないまま家庭用ビデオでパパを取り続けたんだそうです。お父さんの元気な姿をとどめておきたい、という娘としての強い思いによるものだったのか、一人の男の生き様を最期まで記録するのだ、という映像作家としてのやむにやまれぬ衝動だったのか。

日本の高度成長を支えてきた世代の、まさに象徴のようなお父さん。
映画の中ではいつも笑っていて、死を前にしているとはとても思えないほどの明るさを見せていますが、明るさには影がつきもの、胸の奥深くにぐっと秘めたはかり知れない哀しみがひしひしと伝わってきます。武士道とは言いませんが、あの時代を生きた男は、きっと、みんなこうした矜持を持っていたのでしょう。   るんるんy

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